老書記官が綴るソロモンの祈り
巻物の羊皮紙は、長年の手垢で縁が琥珀色に変わり、広げると乾いた草のようなかすかな匂いがした。エルアザルは硯に水を垂らし、固まった墨をゆっくりとすりつぶしながら、...
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巻物の羊皮紙は、長年の手垢で縁が琥珀色に変わり、広げると乾いた草のようなかすかな匂いがした。エルアザルは硯に水を垂らし、固まった墨をゆっくりとすりつぶしながら、...
夜は、羊の群れの上に深く静かに降りていた。日の最後の残照が西の山々の稜線を赤く染め、やがて紫色へ、そして墨水を打ちこんだような紺碧へと変わる間も、少年エリアブは...
夕暮れが、砂漠の崖を赤く染めていた。集会の囲いの外、熱気が砂からゆらめき、残りの日差しは長い影を落としていた。長老ビルダドの声は、その影のように冷たかった。彼は...
夕暮れがギルガルの丘を縁取った頃、エリアフは最後の羊を囲いに入れ、その背中に刻まれた古い傷がうずくのを感じていた。西風がオリーブの木々を通り抜け、砂と乾いた草の...
地上に人の数が増え始めた頃、ある日、男たちの娘たちが穀物を摘みに野に出ていた。陽射しは穏やかで、風は草の匂いを運んでくる。彼女たちは笑い声を上げ、何も知らずにい...
エーゲ海から吹いてくる風が、テサロニケの港に塩の香りを運んでくる午後だった。アンブロシオスは、皮革なめし場の仕事を終え、肘まで真っ黒に汚れた腕を洗いながら、ふと...