章ごとの聖書の物語。
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最近の物語
申命記 24
旧約聖書
隣人を愛する律法の知恵
夕暮れがエルカナの畑に長い影を落としていた。一日の労働を終え、腰の痛みを押さえながら鍬を担いだ時、彼はふと、道を隔てた隣の畑に人の気配を感じて振り返った。若い男...
民数記 28
旧約聖書
朝ごとの契約の炎
暁の光が、まだ砂の冷たさを宿す荒れ野の大地を、ぼんやりと照らし始めた頃、アキムは起きていた。彼は若いレビ人で、今月、幕屋における毎朝の献げ物の準備を任されていた...
出エジプト記 31
旧約聖書
神の匠 ベツァルエルの召命
山肌を焼くような太陽が、シナイの荒れ野に白い光を投げかけていた。砂は熱を持ち、遠くに見える岩山は、揺らめく蜃気楼の中にぼんやりと浮かんでいる。その乾ききった風景...
ローマの信徒への手紙 16
新約聖書
ローマへの書簡を届ける旅
ケンクレアの港は、朝もやに煙っていた。フェベは革製の手さげ袋をしっかりと握りしめ、舳先に立った。袋の中には、感触でわかるあの分厚いパピルスの巻物があった。ローマ...
ホセア書 8
旧約聖書
金の子牛と消えゆく契約
北の王国の空は、いつもより重く垂れ込めていた。通りを歩くホセアの足取りには、いつもの預言者の確かさではなく、深い疲労がにじんでいた。祭壇から聞こえる羊の鳴き声は...
エゼキエル書 4
旧約聖書
粘土の都への鉄の預言
ケバル川の岸辺に座り、埃っぽい風が流れてくるのを感じていた。その日は特に重い空気が張り詰めていた。七月の灼熱が、バビロンの土地を鉄板のように焼いていた。捕らわれ...
箴言 18
旧約聖書
石塁を越える知恵
エフライムの丘陵地に、ヨシュアという名の村があった。村はオリーブ畑に囲まれ、細い道が家々を縫うように走っていた。その村にヨナタンという若者がいた。父から受け継い...