暑い一日が終わりかけたときであった。西に傾いた太陽が、砂岩の丘を鈍い金色に染め、長い影を砂地に伸ばしていた。会見の天幕の前には、埃っぽい地面に直接、あるいは持ち寄った粗末な敷物の上に、人々が群れていた。男も女も、額には砂埃と汗が混じってできた筋がくっきりと浮かんでいる。彼らの目は一様に、天幕の入口近くに腰を下ろした一人の老人に向けられていた。その男、イツハルは首を垂れ、羊皮紙の巻物を閉じると、深く、ため息のような息を吐いた。長い一日だった。
「今日の務めはここまでとしよう」彼の声は枯れていたが、砂漠の風に揉まれて鍛えられたような、聞き取りやすい低音だった。「残りの件は、明日の朝、日が丘の頂を照らす前に裁こう。」
人だかりの中から一人の男が前に進み出た。若い、だが目元にはすでに苛烈な生活の跡が刻まれていた。名前はエリエゼル。彼は片手をぎゅっと握りしめ、もう一方の手で、うつむいて彼の影に隈なくついている少年の肩を、押すようにして前に出した。
「法官イツハル。どうか、もう一度だけ…この子のことについて。」
イツハルは目を細めた。少年はおそらく十二、三歳。痩せていて、鎖骨が衣服の上からも浮き出ている。目は足元の砂ばかり見つめ、まばたきさえも忘れているようだった。エリエゼルは続けた。
「彼は…私のものだ。六年前、飢饉のとき、彼の父から銀十シェケルで買い取った。良い子だ。働き者だ。だが、もう…もうここにはおけぬ。故郷の族の元へ帰りたいと、毎日のように泣いて請う。」
周囲から微かなざわめきが起こった。誰もが知っている話だった。エリエゼルは悪い主人ではない。必要以上に鞭打ったりはしない。食べ物も与えている。だが、少年の心は遠く離れたギルアデの山々にあるらしく、日に日に萎えていった。
イツハルはゆっくりと頷いた。彼自身、かつてエジプトの地で、レンガの泥と藁の重みに骨が軋む思いをした者だ。自由の味を知った者にとって、たとえ待遇が良くとも、「所有される」という事実そのものが喉に刺さった棘のようであった。彼は巻物を再び開き、指で一行をなぞった。墨で書かれた文字は、夕闇の中でかすんで見えた。
「人の奴隷を買うならば」彼は静かに、しかし明確に読み上げた。「彼は六年の間仕え、七年目には何の代償もなく自由の身となって出て行かねばならない…主の言葉だ。」
エリエゼルは首を振った。「では…もし彼が『わたしは主人を愛している。妻と子どもを愛している。自由になりたくない』と言うならば? 条文にはそうある。」
「その通りだ」イツハルは少年を見た。「そちはどうだ? 主人を愛しているか? ここに家族がいるか?」
少年はゆっくりと顔を上げた。目には涙はなかった。ただ、乾いた、深い諦めのようなものが広がっていた。彼は言葉を発さず、かすかに首を横に振った。その動きは微かだったが、重かった。
イツハルは再びエリエゼルに目を向けた。「ならば、彼を自由にせよ。ただし…」彼の声にわずかな力が込められた。「彼が独身で来たのであれば、独身で去らせるがよい。もし主人が彼に妻を与え、その妻が子を産んだならば、妻と子は主人のものとなる。条文にはそう記されている。」
エリエゼルの肩が落ちた。少年には妻はいなかった。彼は深く息を吸い込み、うなずいた。「…仕方あるまい。主の定めだ。明日、彼を行かせよう。」
少年の目が、初めてはっきりとイツハルの顔を見た。その瞳に一瞬、灯火が揺らめくような光が走ったが、すぐにまた俯いてしまった。彼には、その解放が、複雑な代償の上に成り立つものであることを理解するにはまだ幼すぎたかもしれない。あるいは、理解していたのかもしれない。
人々が散り始めた頃、別の喧騒が近づいてきた。二人の男が、ほぼ殴り合うような勢いで近づき、その間に、片方の頬から血を流している三人目の男がよろめいていた。周囲の空気が一気に緊迫する。
「法官! 裁いてくれ!」先頭の男、セデキアが怒声を上げた。彼は石工で、分厚い腕には白い石の粉がこびりついている。「こいつ、レカブだ! 意見の違いから、我が友を石で打ち、歯を折り、目を潰したつもりだ!」
レカブと呼ばれた男は、背は低いががっしりとしており、顔には悔しさと恐怖が入り混じっていた。「冗談だった! 本気で傷つけるつもりは…ただ、あいつが侮辱してきたので、思わず石を…」
イツハルは立ち上がり、傷ついた男の前にしゃがみ込んだ。確かに、頬の傷は深く、片方の目は腫れ上がってほとんど開いていない。歯も欠けている。彼はため息をつき、再び巻物を広げた。砂埃がページの間に舞い込む。
「聞け」彼の声が、黄昏の静寂を切り裂いた。「人が争い、石かこぶしで相手を打つが、死なずに床に就いた場合、もしその後、起き上がり、杖をついて外を歩くようになれば、打った者は罰せられない。ただし、休業の損害を償い、完全に治療させねばならない。」
彼はレカブをじっと見た。「そちが投げた石は、死をもたらす凶器となりえた。幸いにも、この者は生きている。だから、そちは彼が癒えるまで、彼とその家族の生活を支えねばならぬ。彼が働けぬ間の賃銀を、そちが石工の仕事で稼いで補い、治療に必要なものはすべて用意せよ。これが法だ。」
セデキアは不満そうな顔をしたが、レカブは青ざめてうなずいた。賠償の詳細が言葉で刻まれ、証人たちの前で確認される。単純な応報ではなく、恢復と償い。イツハルは、エジプトで目にした、むちの一撃で片目を失った男のことをふと思い出した。あの時、賠償などなかった。ただ、使い物にならなくなった奴隷は、ナイルの岸辺に捨てられただけだった。
人々が去り、星が東の空にちらちらと輝き始めたとき、イツハルは一人、天幕の前の敷石に腰を下ろした。体は疲れていたが、頭は冴えていた。羊皮紙の巻物は膝の上にあった。そこに記された条文は、時に厳しく、時に細やかだった。奴隷の自由。身体に対する侵害。牛が人を突いて死なせた場合。開かれた穴に落ちた家畜の扱い。どれも、この移動する民の、砂漠という過酷な器の中での、なんともか細い秩序の糸であった。
彼は条文を超えて、その背後にあるものを見ようとした。生命の神聖さ。所有という曖昧で危うい関係における限界。過失に対する責任。それは、十の言葉で示された神の意志が、埃まみれの現実の地面に、どうにかして根を下ろそうともがく姿だった。
ふと、少年の俯いた顔が目に浮かんだ。自由。しかし無傷ではない自由。レカブの青ざめた顔。賠償。しかし復讐ではない償い。それらすべてが、この皮の巻物に込められた、荒削りではあるが、初めての「正義」の形なのだろうか。
夜風が吹き、天幕の入口の垂れ布を揺らした。イツハルはそっと巻物を巻き直した。明日もまた、朝早くから、怒りと悲しみと困惑を抱えた人々が、この場所に集まってくる。彼はその一人一人と、この条文の間を行き来する、か細い架け橋とならねばならない。それは、約束の地への長い旅路と同じくらい、果てしなく、困難な道のりに思えた。
彼は立ち上がり、腰の痛みを押さえながら、星明かりだけで照らされる宿営地を見渡した。どこからか、幼子の泣き声が聞こえ、別の場所では、和解したのか、男たちの低い笑い声が混じり合った。この秩序は完璧ではなかった。遠く及ばない。しかし、少なくとも、闇の中で手探りされ、言葉にされ、守られようとしていた。
イツハルは天幕の暗がりに向かって歩き出した。背中には、一日の重みと、明日へのわずかな、しかし確かな予感が同時にのしかかっていた。
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