章ごとの聖書の物語。

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最近の物語

神の御心の広大さ

ヨッパの町に戻ったペトロは、すぐにエルサレムからの使者たちに囲まれた。湿った海風が窓から流れ込む部屋で、彼は額の汗を拭いながら、カイサリアでの出来事を語り始めた...

五千人の食事とメシアの啓示

その日、ガリラヤ湖のほとりは、朝もやに包まれていた。水面は鉛色に曇り、遠くで漁師たちの網を打つ音がかすかに聞こえる。イエスは弟子たちとともに、群衆から少し離れて...

荒野の誘惑 イエスの試練

荒野の風は熱く、砂が歯の間にざらりと当たる。ヨハネからバプテスマを受けてから、もう四十日が過ぎていた。イエスの唇は乾き、荒れた革のようになり、目の前には死海の青...

ナホムの幻 神の審きと約束

エルサレムの城壁に立つと、夕暮れの風が砂塵を巻き上げ、遠くアッシリアの方を指すかのように渦を描いていた。ナホムは石のひび割れに手をかけ、目を細めた。北からの風は...

ホセア書 7 旧約聖書

エフライムの罪と業火の裁き

エフライムの罪は袋に入れて量られるほど多く、彼らが犯した恥は火のように燃え上がっていた。朝が来れば、王族たちは酒に酔い痴れ、裁判さえも嘲る者たちが役人の家々を焼...

預言者の叫び セイルの血の予言

荒れ野の風が、乾いた岩肌をむしるように吹き抜ける。セイルの山々は夕陽に赤く染まり、まるで古傷がうずくかのようだった。預言者は痩せた腕を外套に包み、裂けた皮革の靴...

エゼキエル書 3 旧約聖書

ケバルの幻 預言者の使命

ケバル川の流れは、まるで熔けた青銅のように、夕陽を受けてゆらめいていた。葦の穂が風に揺れ、遠くで砂漠の狐が鳴く。その川岸に、私は一人座っていた。捕囚の民としてバ...

エレミヤ書 28 旧約聖書

偽りの預言者ハナニヤ

エルサレムの神殿の境内は、初夏の陽射しにきらめいていた。敷石の隙間からは雑草がひそかに顔を揺らし、鳩たちが翼を休める影がゆったりと移ろっていく。人々のざわめきが...

エジプト頼みの愚かさと預言者の希望

エルサレムの石畳が夕立の湿気を帯び、ひび割れた陶器のように熱を放っていた。宮廷の一角では、王の側近たちがひそひそと話し合っている。ユダの国に迫るアッシリアの脅威...

夜明けの和解と愛の言葉

夜明け前に目が覚めた。まだ薄暗い寝室には、昨夜焚いた沈香のかすかな香りが漂っている。隣には彼の姿がない。絹の布団には彼の体温がわずかに残っているだけだ。...

箴言 17 旧約聖書

悔い改めと赦しの物語

ある寒い冬の午後、エルサレムの旧市街にある石造りの家で、静かな緊張が漂っていた。家の主人であるヨセフは、暖炉の前で羊皮紙の巻物を広げていたが、その目は文字ではな...

詩篇 135 旧約聖書

主の選びと永遠の約束

蒸し暑いエルサレムの午後、ヤコブは祖父の作業場で羊の皮をなめす仕事を手伝っていた。窓から差し込む陽の光りに塵が舞い、革の匂いがむっとする空気の中、老人は突然作業...

老いたダビデの感謝の歌

その日も畑仕事を終え、腰を伸ばしながら西の空を見上げた時、老いたダビデはふと、自分がこんなにも長く生きてきたことに気がついた。手のひらには鍬の柄が刻んだ深い跡が...

老いた祈りと神の導き

老いたる者の声は、砂丘を渡る風のようにか細く、しかも確かであった。彼は毎日、日が昇る前に目を覚まし、オリーブ山の斜面に腰を下ろした。ひび割れた指で膝を撫でながら...

人生の儚さと主への祈り

主よ、わたしの道がどれほど短いかを知らせてください。 わたしの生涯がどれほど空しいかを悟らせてください。...

ヨブの苦難と神への信仰

わたしの目はかすみ、骨は皮膚に張り付くばかりに痩せ細った。灰の山に座り、からだじゅうにできた膿の出る腫れ物をかきむしりながら、ただ虚空を見つめる。風が熱く乾いた...

ネヘミヤ記 8 旧約聖書

律法の朗読と仮庵の祭り

エルサレムの水の門の前の広場は、夜明け前からざわめきに包まれていた。東の山々の稜線がほのかに紫がかる頃には、男も女も、子供も老人も、理解できる者なら誰でも集まれ...

ダビデとアンモンの戦い

ダビデ王がエルサレムの宮殿で政務を執っていると、東の国境から早馬が到着した。伝令は息も切れ切れに報告する。「アンモンの王ナハシュが逝去され、その子ハヌンが新王に...