章ごとの聖書の物語。
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エレミヤ書 19
旧約聖書
砕かれた預言の壺
エルサレムの朝は、灰陶器のような空から始まった。夜の冷気が石畳にへばりつき、家々の屋根には薄らと露が光っている。エレミヤは、うつろな眠りから覚めたとき、喉の奥に...
イザヤ書 21
旧約聖書
荒野からの幻視
夜は深く、エルサレムの丘には冷たい風が吹き抜けていた。窓の外では、オリーブの木々の葉がかすかに揺れる音だけが聞こえる。私は机に向かったまま、羊皮紙の上の灯りのゆ...
伝道者の書 9
旧約聖書
オリーブ畑のヨシュアと人生の恵み
夕暮れが迫る頃、ヨシュアはオリーブ畑の端にある岩に腰を下ろし、腕についた土を拭った。遠くで羊の鈴の音がかすかに聞こえる。今日も一日、畑を耕し、石を除き、根気強く...
箴言 8
旧約聖書
知恵の声、路地裏に響く
その日、エルサレムの旧市街は、朝から激しい砂漠の風に晒されていた。西側の丘から吹き下ろす熱風が、細かい砂塵を巻き上げ、人々は目を細め、早足で路地裏へと消えていっ...
詩篇 62
旧約聖書
砂漠の逃亡と魂の岩
岩肌の焼けるような熱さが、背中から伝わってくる。エラムは息を殺し、ひび割れた岩陰に身を潜めた。足元には、乾ききったワジの河床が白く光り、向こう側の丘には、彼を追...
歴代誌第二 13
旧約聖書
二つの王国の戦い
南のユダの国では、アビヤが王となって三年目の秋であった。北のイスラエルの王ヤロブアムが、ユダの国境近くまで軍を進めているという知らせが届いた。エルサレムの宮殿に...
サムエル記第一 31
旧約聖書
基利波の落日 王権の終焉
基利波の山は、その日、鉄の匂いに満ちていた。風が吹くたび、枯れ草と血の混じる重い空気が、よろめく兵たちの間をよぎる。サウル王は、よろいの重みに膝ががくんと折れか...
サムエル記第一 16
旧約聖書
主は心を見る ダビデの選び
その日、ベツレヘムの丘には、いつもと違う緊張が漂っていた。朝もやがようやく昇る陽に溶け始める頃、一人の老いた旅人が、ゆっくりと町の門へと歩みを寄せた。その外套は...